カーライフのその先へ
晩夏の森に生まれた
メインダイニングへようこそ
Photography_Etsuko Murakami
大自然に抱かれて過ごす時間は、非日常の時をゆっくりと刻むいっぽうで、ダイナミックな自然が生みだす神秘的なドラマからは一瞬たりとも目が離せない。
ここは箱根外輪山の麓、旧秩父宮邸に隣接する深い森に抱かれたミュゼオ御殿場のグラスガーデン。イベントのクライマックスに向けて、温かい夕日の炎が一瞬鋭い光を放って熱く燃えあがり、ゆっくりと群青色に染まりゆく空に、雄大な富士のシルエットを焼きつけた。一日限りのグラマラスな宴のあとのテーブルには、まるで映画のワンシーンのように、キャンドルの小さな炎に照らされたグラスが、闇のおとずれを待つ森のなかでキラキラと煌いていた。
今回TOUCH Plus は、前号で特集した『グランピング』という究極のネイチャーリゾートの話題のなかから、アウトドアで堪能する特別なテーブル体験イベントを9月30 日に開催。その86名のゲストたちと共に過ごした晩夏の一日をレポートする。
フルサーブのアウトドア料理を楽しむ
ミュゼオ御殿場のグラスガーデンに立ち並んだヨーロピアンスタイルの瀟洒なテント。インテリアスタイリストの中田由美さんの手により、メインダイニングのセンターピースには特別にアレンジされたガーランドが飾られ、スタイリッシュなディッシュオーナメントや大小のキャンドルホルダーが、これから始まる非日常の時間がすでに始まっていることを告げていた。バーカウンターに併設するラウンジには、パオラ・レンティの家具が設えられ、リュクスな演出が会場全体にちりばめられた。そして、テーブルの先には晴れ渡った青空のもと霊峰富士が佇み、5 台のプレミアムカーがゲストたちを迎えた。料理は恵比寿「BBQ610」のビーフコンシェルジュ 武藤俊一さんによるアウトドア料理を繊細にアレンジした9 品。主役のお肉には、この日のために「格之進」から卸したL ボーンステーキや話題の精肉店「TOKYO COWBOY」のローストビーフがラインナップされ、会場に持ち込まれた巨大なグリルで調理されていく。初めて出会うゲスト同士が同じテーブルを囲み、こだわりの一皿一皿を堪能しながら話題に華を咲かせていく。そして、夕日が空と大地を真っ赤に染めあげる頃、この特別なダイニングの華やいだ雰囲気もピークを迎え、一期一会の晩夏の思い出を胸にゲストたちがひとり、またひとりと去ってゆく。テーブルにはキャンドルの炎に照らされたグラスが煌く美しい景色が残った。
青山でグランピング!?
前号の特集「グランピング」の第一弾イベントが8 月9 日(水)にポルシェ・センター青山で開催された。ガーデンイグルーと高級ファニチャーブランド『ジェルバゾーニ』を使った中田由美さんのスタイリング空間で、武藤さんこだわりの料理と、肉料理のために作られた日本酒「五橋five イエロー」が振舞われ、ゲストたちは都心でのアウトドア体験を楽しんだ。