いすみ市にある創業140年も酒蔵。60年以上前に、天然の乳酸菌を用いた独特の酒母づくりを始め、添加物や農薬、化学肥料を一切使用しない日本酒を作っている。無肥料自然栽培米を使い、乳酸発酵による甘みと酸味の強い日本酒はワインのような味わいが特徴的。
Photography_Kohei Take Words_Eri Koizumi
木戸泉酒造
甘みと酸味がワインのような風味を醸し、乳酸菌を感じるその独特な味わいが星付きレストランのシェフや食通たちから絶大な支持を受けている日本酒がある。それが創業明治12 年、自然醸造による酒造りを貫く木戸泉酒造の日本酒だ。「昭和42 年、私の祖父である3 代目蔵元の“ 添加物や農薬、化学肥料を一切使用しない日本酒を造りたい” という強い意志から、無肥料自然栽培米を100%使用した純米酒の製造が始まりました。今でこそオーガニックという言葉が一般的になっていますが、当時は添加物全盛期。50 年を経て、やっと時代が追いついてくれました」と5 代目蔵元の荘司勇人氏。
人気銘柄afs(アフス)は原料の米・米こうじを一度に全て入れて仕込む一段仕込みという方法で仕込んでいるが、この方法で仕込むと甘味と酸味が強調されて日本酒とは思えない味わいに仕上がる。天然の乳酸菌の可能性を追求し続けた、健康的で個性あふれる日本酒。その甘みと酸味の絶妙なバランスは一度飲んだら驚き、たちまち虜になることだろう。
木戸泉酒造株式会社
千葉県いすみ市大原7635-1
☎︎ 0470-62-0013
Open 9:00 〜16:00 Close 土・日曜・祝日
P 5 台