ROAD TRIP  / 九十九里 vol.1

PORSCHE MACAN / 飯岡海岸は波打ち際までクル マで行ける稀少なスポット。まず はポルシェ マカンと九十九里の ツーショットを。

太陽の光が柔らかく、車のシルバーと同系色の空と海が広がった日。その美しさを際立たせるために可能な限り他の色を入れないように、車の下部をトリミングして自宅に飾りたくなるような写真に。

 

 

大海原をまっすぐ割るように駆け、ビーチラインで海風を受け、ここが日本とは思えない一面の田園風景を楽しむ。起伏に富んだドライブウェイの果てに、江戸時代の情緒を色濃く残す水郷の商家町へ。

Photography_Maruo Kono, Kenta Yoshizawa Words_Miyako Akiyama Illustration_Soga Johnny

 

 

 

 

大海原と豊穣の大地を駆り、江戸の水郷へタイムスリップ

 

 クルマでの走行は言うまでもなくA地点からB地点までの平行移動だ。そこに高低差や、眺望の変化が加わり、ドライブは多彩なものとなる。しかしそこに時間という概念が加わったら、どうなるだろうか。行きついた先が過去や未来だったら?SF映画にでもなりそうな展開だが、この九十九里~房総ルートは、日本とは思えない近未来的な眺望から、江戸の情緒を色濃く残す水郷の街、佐原へと、古今東西を縦横無尽に駆ける不思議な感覚に陥るものだった。

 

 

 

東総台地広域農道の周辺には数十基の風力発電風車が。
「東洋のドーバー」と称される屛風ヶ浦の断崖絶壁。
江戸への水運で発展してきた佐原にはいまも商家町が残る。

 

 

 

 では、その一部始終を振り返ってみよう。まずポルシェ マカンを駆ったのは東京湾アクアライン。朝日を望みながら一気に一宮まで到達し、ビーチラインでのんびりと海風を受け、犬吠埼から内陸へ。風車が立ち並ぶ、どこか欧州を思わせるような一面の田園地帯を抜けたら、日本有数のパワースポットである「香取神宮」、さらに江戸時代に隆盛を誇った商家町 佐原へ、という展開だ。

 

 

 

九十九里有料道路周辺には海を間近に望める複数のパーキングスペースがある。

 

扉を開けることによって、あたかも人がいるような空気感が生み出される。普段の生活で見ているような光景を想像しながら撮影してみる。

 

 

 舞台となる千葉県は都市生活者にとって馴染み深いベッドタウンではあるものの、少しクルマを走らせるだけで異世界を感じられるパノラミックなドライブウェイが拓けることに驚く。身近なところにまだまだ見たことのない世界があった、知らない歴史や伝統があったことに心躍らせるのは、大人だから楽しめる、言わば人生の余白なのかもしれない。

 

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